
タイトル:風に舞いあがるビニールシート
著者:森 絵都
オススメ度:★★★★
大切な何かのために懸命に生きる人々を描いた6編。
「器を探して」人気のオーナーパティシエのヒロミのわがままに奔走する専属秘書の弥生。仕事と結婚の選択に・・・。
なんか、可愛らしい話だった。
「犬の散歩」犬の保護活動のボランティアのためにホステスのアルバイトをする恵利子。保護しているビビとギャルの里親は見つかるのか?
温かいストーリー展開がとても良い。
「守護神」代筆の達人ニシナミユキに去年の雪辱とばかりに代筆を依頼する裕介、ニシナミユキが代筆を拒んだ理由は?
地味に凄い男である。
「鐘の音」25年前の仏像の修復で起こった出来事で修復師を諦めた潔、昔の同僚に会いに訪れた時に聞かされた新たな事実。
仕事の風景が浮かんでくるような作品だった。
「ジェネレーションX」ミスでクレームを受け、取引先の担当者と共にお客さんへ謝りに行く事に、その担当者が車中携帯でしゃべりまくるのだが話の内容に・・・。
ラストは、にやっとしてしまった。
「風に舞いあがるビニールシート」国連難民高等弁務官事務所に転職した里佳、そこで出会った同僚エドと結婚するのだが・・・。
シリアスな展開と2人のお互いへの思いがマッチしていて良い感じ。
なお、ちょうど表題作の「風に舞いあがるビニールシート」がHNKでドラマ化されて放映中。


タイトル:DIVE!!ダイブ!!
著者:森 絵都
オススメ度:★★★★★
非凡な才能を持つ3人がMDCの存亡をかけてオリンピックを目指し激戦を繰り広げるダイビング小説。
平凡な選手だった知季、新任コーチの夏陽子にその才能(柔軟な体とダイヤモンドの瞳)を見出され劇的に成長する。
伝説のダイバーと呼ばれた祖父を持ち、見るものを魅了する豪快なダイビングをする飛沫、夏陽子となにやら契約をしてMDCへ。
元オリンピック選手の両親を持ち、実力・実績ともナンバー1で安定した演技力を持つ要一。
激戦の末の結末は・・・。
面白かった。というのが素直な感想です。
展開が切り替えが面白く、最後までどうなるんだと思いながら読むことができた。
登場人物もそれぞれきっちりとキャラが描かれていて良かった。
なんていうかスポーツ青春ものとしてはピカイチな作品です。


タイトル:いつかパラソルの下で
著者:森 絵都
オススメ度:★★★★
森絵都が描く大人たちの物語ということで、読んでみた。
父が交通事故死してからほどなくして母が変わってしまった。
それには、父の秘密が関係しているようだ。
兄と妹と私は父の足跡を辿ることになるのだが・・・。
表現とか会話のテンポとかがよく、あっという間に読み終わってしまった。
面白かったのだけど、あっさり感はいなめない。
そして、読了後はイカが食べたくなる。


タイトル:アーモンド入りチョコレートのワルツ
著者:森絵都
オススメ度:★★★★
表題作を含む3つの短編集。
それぞれ、中学生が主人公の物語。
「子供は眠る」
毎年、夏休みに集まるぼく、智明、ナス、じゃがまる、そして章くん。今年は何かが変わってしまった。
成長と葛藤が描きだされている。
「彼女のアリア」
不眠症のぼくと藤谷えりこが、旧校舎の音楽室で出会った。
藤谷の話にひかれていくが、ある事から事実を知ってしまい・・・。
もやもやとした恋の話。
「アーモンド入りチョコレートのワルツ」
わたしと君絵と絹子先生、そこに、フランスから来たサティおじさんが現れた。
週一で行われる素敵なワルツタイム、そして、サティおじさんを好きになった君絵。
絹子先生とサティおじさんの不和・・・。
サティおじさんの破天荒さに振り回されるなか、3人の心理を描き出した話。
個人的には「彼女のアリア」が好きだった。
「アーモンド入りチョコレートのワルツ」での、ワルツタイムも気になるところ。
最後に
どの物語もフワーとした感じの柔らかさ(丸み)があって良かった。
ブックカバーより引用
ピアノ教室に突然現れた奇妙なフランス人のおじさんをめぐる表題作の他、少年たちだけで過ごす海辺の別荘でのひと夏を封じ込めた「子供は眠る」、行事を抜け出して潜り込んだ旧校舎で偶然出会った不眠症の少年と虚言癖のある少女との淡い恋を綴った「彼女のアリア」。シューマン、バッハ、そしてサティ。誰もが胸の奥に隠しもつ、やさしい心をきゅんとさせる三つの物語を、ピアノの調べに乗せておくるとっておきの短編集。
ここまで

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